老後にシェアハウスで暮らすメリット・デメリットとは？高齢者向けの物件が増加している理由

【この記事の対象者】

1. 老後にシェアハウスでの生活を検討している方
2. 現在の暮らしに不便に感じている方
3. 老後を迎える方の家族や親戚

近年、高齢者向けシェアハウスが増加傾向にあります。複数人で一緒に住むことで、孤独感の軽減や入居者同士で支え合え、安心感が大きいことが増加の理由です。

老後の住まいを検討している方やそのご家族のなかには、高齢者向けシェアハウスが気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、高齢者向けシェアハウスの費用、メリット・デメリットを紹介します。
老後にシェアハウスを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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老後の住まい「高齢者向けシェアハウス」とは｜増加傾向の理由

高齢者向けシェアハウスは、一般的には「単身世帯の高齢者が複数集まって共同生活を送るスタイルの住まい」のことを指しています。

他に明確な定義はありませんが以下のような特徴があります。

1. 室内はバリアフリー設計で高齢の方でも生活しやすい
2. 生活が自立した高齢者が住むことを前提としており、食事やサービスはない

シェアハウスの種類は、戸建ての一軒家を複数人でシェアするタイプや、部屋が独立しているアパート型の物件が多くを占めています。そのほか、近隣農家の畑を借りて野菜作りができるシェアハウスや特定の趣味を持った高齢者向けのシェアハウスなどもあり、物件の種類は豊富です。

高齢者向けのシェアハウスの現状

高齢者シェアハウスの物件数は増加傾向にあり、空き家をリフォームして高齢者向けシェアハウスにする事例もあるなど、今後さらに物件数は増えていくことが想定されます。

増加している理由は、時代の変化に伴い、入居するメリットが大きくなってきていることが挙げられます。
さらに、平成30年に国土交通省が「終身建物賃貸借制度」についての省令を改正しました。

これにより高齢者向けのバリアフリーな住宅を建設しやすくなったことも、高齢者向けシェアハウスの増加を後押ししています。

高齢者向けシェアハウスの料金は？高齢者施設と費用を比較

老後に生活する場所として、シェアハウスの他に高齢者施設があります。費用などを比較するので参考にしてください。

1. 高齢者向けシェアハウスの費用｜家賃は月3～6万円程度
2. 高齢者施設の費用｜費用の負担は大きいが生活支援が受けられる

高齢者向けシェアハウスの費用｜家賃は月3～6万円程度

地域や物件によって異なりますが、高齢者向けシェアハウスの家賃は、月3～6万円が相場です。

家賃に加え光熱費や共益費などが発生しますが、光熱費は入居者で折半するケースが一般的です。

共益費には清掃費や管理費、インターネット使用料などが含まれています。

高齢者向けシェアハウスは老人施設と異なり一時入居金がないため、初期費用を抑えて入居できます。

高齢者施設の費用｜費用の負担は大きいが生活支援が受けられる

高齢者が生活する場所には、シェアハウス以外にも有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などがあります。

有料老人ホームでは月20～40万円、サービス付き高齢者向け住宅では月10～20万円かかることがほとんどです。

ただし、高齢者施設では食事や洗濯、自室の掃除などのサービスが特徴です。

施設によっては見守りのサービスや、必要時に介護サービスを受けられます。

老後に高齢者向けシェアハウスで暮らす問題点【デメリット】

生活費を抑えながら生活できるのが魅力のシェアハウスですが、デメリットがあるのも事実です。問題点を3つ紹介します。

1. 介護施設ではないため自立していなければ生活が難しい
2. プライベートな時間が少ないためストレスが溜まりやすい
3. 生活スタイルや価値観の違いからトラブルが起きやすい

介護施設ではないため自立していなければ生活が難しい

高齢者向けシェアハウスは介護施設ではありません。日常的にケアをする専門のスタッフは常駐していないので、身体に不安がある方は注意が必要です。

自立していなければ生活が難しいケースがほとんどでしょう。個人的に介護サービスの利用を考えていても、来客者には制限が設けられている場合もあります。

そもそも、入居審査の際に要介護の方や認知症の方は入居を断られる可能性があります。

シェアハウスに入居した時は元気でも、その後介護が必要になれば退去となる可能性も考えておかなければいけません。

プライベートな時間が少ないためストレスが溜まりやすい

シェアハウスは、共用スペースなどで他の入居者とコミュニケーションをとりやすい点が魅力です。

しかし、共同生活が苦手な方にとっては大きなストレスになってしまいます。

ひとりで自由に趣味などを楽しみたい方には、高齢者向けシェアハウスは向かないかもしれません。

生活スタイルや価値観の違いからトラブルが起きやすい

人間関係のトラブルが起きやすいのもデメリットでしょう。

異なる価値観の人と共同で生活していくなかで、生活スタイルの違いや価値観の違いからトラブルが起こることも珍しくありません。

何時に起きるか、掃除の仕方、物音への感じ方の違いなど、人それぞれの生活スタイルや価値観があります。

自分の思いどおりにならないことも多いことを理解しておかなければいけません。

老後に高齢者向けシェアハウスで暮らす3つのメリット

老後に高齢者向けシェアハウスで暮らすメリットを3つ見ていきましょう。

1. 生活費が抑えやすいため経済的な安心感がある
2. 入居者同士の交流が刺激になり認知症予防になる
3. 入居者同士が目を配り助け合いながら生活できるため安心感が大きい

1.生活費が抑えやすいため経済的な安心感がある

シェアハウスは生活費を抑えられ、経済的な安心感がある点が大きなメリットです。

高齢者向けシェアハウスは、介護施設や一般的な賃貸と比べると入居の費用や生活費が大きく抑えられます。

キッチンやトイレなどを共用するため、光熱費は折半や毎月定額となっている物件がほとんどです。

生活費を極力抑えることで、経済的にも安心できるでしょう。

2.入居者同士の交流が刺激になり認知症予防になる

入居者同士の交流が良い刺激となり、認知症予防につながることもメリットです。

高齢者向けシェアハウスでは複数で生活するため、他の入居者と会話する機会が自然と多くなります。

日常的にコミュニケーションをとったり、一緒に趣味などを楽しんだりすることもあるでしょう。

多くの交流が脳の活性化につながり、認知症のリスクを抑える効果に期待できるでしょう。

3.入居者同士が目を配り助け合いながら生活できるため安心感が大きい

高齢者向けシェアハウスでは、入居者同士が助け合いながら生活できます。

自立していても急な病気やけがに不安がある方も多いでしょう。

何かあったときにすぐ気づいてもらえるのは同居しているからこそ得られるメリットといえます。

高齢者向けシェアハウスに関するよくある質問

ここでは、高齢者向けシェアハウスに関するよくある質問を3つ紹介します。

1. 高齢者向けシェアハウスの入居条件は？
2. 高齢者向けシェアハウスにはどのような設備がある？
3. 高齢者向けシェアハウスに夫婦で入居できる？

高齢者向けシェアハウスの入居条件は？

高齢者向けシェアハウスの入居条件は主に以下の4つです。

1. 年齢が60歳以上
2. 自立した生活ができること
3. 家賃や共益費の支払い能力があること
4. 日常生活に支障をきたすような病気や障害がないこと

上記以外には、喫煙の有無やペットの有無、職業や趣味などを条件としている物件もあります。入居を検討する場合は、シェアハウスのホームページやパンフレットをよく確認しましょう。

高齢者向けシェアハウスにはどのような設備がある？

一般的な高齢者向けシェアハウスの設備は、以下のとおりです。

1. バリアフリー設備：階段やトイレに手すりがついていたり、段差をなくすためにスロープが設置されている
2. 健康管理設備：血圧計や体重計が置かれており、自由に使用できる
3. レクリエーション設備：カラオケや麻雀など
4. セキュリティ設備：防犯カメラやインターホンなど

具体的な設備は各シェアハウスによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

高齢者向けシェアハウスに夫婦で入居できる？

各シェアハウスによって異なりますが、ほとんどの場合は夫婦で入居できます。夫婦で入居する場合は、別々の部屋に住まなければいけない物件もあります。夫婦での入居を検討している方は、生活イメージをよく考えておきましょう。

まとめ：社交的な老後を迎えたい人は高齢者向けシェアハウスがおすすめ

今回は、高齢者向けシェアハウスの費用やメリット・デメリットについて解説しました。

近年、高齢者向けシェアハウスが増加傾向にあります。老後に高齢者向けシェアハウスに入居するメリットは多くありますが、最大のメリットは費用を抑えながら社交的な老後を迎えられることでしょう。

老後の生活に悩んでいる方は、ぜひシェアハウスを検討してみてください。